女性外来の基礎知識

女性外来とは

 

 

「女性外来」とは、『女性医師における女性患者様のための専門外来』のことです。多くの診療科においてもその必要性が叫ばれ、少しづつではありますが女性専門外来を設置している施設が増えてきました。

 

 

ではなぜ、女性外来が支持されているのでしょう。一つの理由として、女性は女性医師に診てもらいたいと希望する人が多い傾向があるからです。もちろん、泌尿器科や肛門科、乳腺外科なども含めて、とくに産婦人科で性器や胸を男性医師にさらすのは、年に関係なく、女性には抵抗があります。また、「産婦人科=内診」という印象があり、我慢できなくなるまでなかなか病院には足が向かない女性が多いようです。

 

 

もう一つの理由には、男性と女性ではかかりやすい病気が違い、同じ病気でも病状が異なることがある、ということです。月経のつらさ、更年期の悩み、ましては性に関係することなど、男性の医師には話しにくく、話をしても症状のつらさを理解してもらえない場合があります。

 

 

そのような性差に配慮した医療(性差医療)が必要と考えられるようになったからです。さらに、女性特有の悩みや家庭内の問題を含めて、心身共に総合的に診てもらいたいという女性患者のニーズもあります。

 

 

したがって、女性外来のあり方も、まずじっくり話を聞いて患者の全体像を理解し、その後の専門外来への振り分けを主体とする入り口の役割と、むしろ紹介されて受診する専門外来の場合があります。